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RubyM : はじめに : 概要

1.1 概要

本ライブラリは、Ruby上でCSVデータを効率的に扱うための関数を提供する。 主な関数として、CSVデータのシーケンシャルな読み込み関数(Mcsvin)、 および書き込み関数(Mcsvout)、 そしてCSVデータを表とみなしたセル単位でのランダムアクセスを可能とする 関数(Mtable)がある。 いずれの関数もCSVの標準仕様であるRFC4180に概ね準拠しており カンマや改行を含む文字列を扱うことができる。 データへのアクセスは、項目名をキーとするHashでも可能であるし、 項目番号によるArrayでも可能である。 さらに同等の機能を有する他のライブラリよりも効率的である。 Figure 1.1に、CSVデータをコピーする サンプルスクリプトを示す。

#!/usr/bin/env ruby
require "mcmd"

# input.csv
# customer,date
# A,20081201
# A,20081202
MCMD::Mcsvin.new("i=input.csv -array"){|iCSV|
  MCMD::Mcsvout.new("o=output.csv f=customer,date"){|oCSV|
    iCSV.each{|flds|
      oCsv.write(flds)
    }
  }
}
Figure 1.1: mcmdライブラリを用いCSVファイルをコピーするRubyスクリプト

CSVデータの操作以外にも、 NYSOLで提供されるコマンドのいくつかは、 本ライブラリを利用したRubyスクリプトにより実装されている。 そこにmcmdと同等のインターフェースや基本機能を持たせるための 関数をいくつか用意している。 インターフェースとしてはコマンドライン引数を処理するためのMargs、 そして完了メッセージやエラーメッセージの出力を行う endMsg、errorMsgなどの関数がある。 また基本機能としては、作業ファイル名の自動生成/削除を行うMtemp、 そしてmcmdと同じ環境変数の設定も可能である。

なお、Rubyのバージョンは1.9.2以降のみ動作確認している。

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