3.41 permit : 部分集合の選択

書式

$obj$.permit($zdd1$) $\rightarrow $ $zdd2$

説明

$obj$に含まれるアイテム集合について、$zdd1$中の少なくとも1つのアイテム集合に包含されていれば、その項を選択する。 より正確には、$obj$を構成するある項$T_ i$から重みを省いたアイテム集合を$\alpha _ i$、 同じく$zdd1$のアイテム集合を$\beta _ j$とすると、 $\alpha _ i \subseteq \beta _ j$を満たすような$j$が少なくとも一つあれば、$\alpha _ i$に対応する項$T_ i$$obj$から選択する。 ちなみに、条件式$\alpha _ i \subseteq \beta _ j$$\alpha _ i \supseteq \beta _ j$に変えれば restrict関数となる。

例1: 基本例

> require 'zdd'
> a=ZDD::itemset("a")
> b=ZDD::itemset("b")
> c=ZDD::itemset("c")
> d=ZDD::itemset("d")
> x=5*a + 3*b + b*c + 2
> y=a + b + d
> z=a*c
> x.show
 5 a + b c + 3 b + 2
> y.show
 a + b + d
> z.show
 a c

# xに含まれる3つのアイテム集合a,bc,b,Φ(重み2の項で空のアイテム集合)のうち、
# yの3つのアイテム集合a,b,dのいずれかに包含されるアイテム集合は
# aとbとΦ(空のアイテム集合はいずれのアイテム集合にも含まれると考える)。
# よって、xからa,b,Φの項が選択される。
> x.permit(y).show
 5 a + 3 b + 2

# xに含まれる4つのアイテム集合a,bc,b,Φのうち、zのアイテム集合acに含まれるアイテム集合はaとΦ。
# よって、xからaとΦの項が選択される。
> x.permit(z).show
 5 a + 2

# xに含まれる3つのアイテム集合a,bc,b,Φのうち、アイテム集合cに含まれるアイテム集合はΦのみ。
# よって、xからΦの項が選択される。
> x.permit(c).show
 2

関連

restrict : 上位集合の選択